こんばんは、増田です。
おかげさまで、ボンマスダ、10月6日で4周年を迎えることが出来ました。今年は、コロナによる営業自粛で、かつてないピンチに立たされました。僕は、この仕事に誇りを持ってやってきました。お客様の笑顔が見たくて、頑張ってきました。その権利を、奪われてしまったような感じがしました。コツコツと積み重ねてきたものが、崩れてしまいそうな感じがしました。もうこのまま潰れてしまうのか、僕らの存在は悪なのか──営業自粛を余儀なくされた時、僕はそんな想いで、失意のドン底でした。
そんな中始めたのがテイクアウトで、経験したことのない、不安を抱えてのスタートは、真っ暗なトンネルに入って行くようでした。しかし、テイクアウトのメルマガを流して、1本目のお電話が、僕を失意のドン底から救ってくれました。メール会員の女性が、電話口で泣いているのです。営業自粛を余儀なくされたこの状況下での僕らの心情を察して、泣いていたんです。「増田さん、絶対にお店を守ってください、出来る限り協力するから」──僕は、胸が熱くなるのと同時に、涙腺が崩壊しました。西澤さんに代わってもらいましたが、同じく泣き始め、2人とも電話に出れなくなってしまいました。。。そしてその日は、テイクアウトのご注文と、励ましのお電話が鳴り止むことはありませんでした。お店にテイクアウトを取りに来られた際も、「増田さん。。。」と言ったまま、涙を流される方が多く、僕は合計3回泣きました。。。「頑張ってよ!」「乗り越えてね」「必ずまたくる来るから」──本当にたくさんの励ましと、優しさをいただきました。皆様のお気持ち、ガッチリ届きました!落ち込んでいた僕のハートに、火をつけてくれました。感謝の気持ちを、このメール内ではとても伝えきれません。本当に、皆様方のおかげ様です。僕の大好きな言葉ですが。。。
かけた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻め
いただいたご恩、石に刻みました。このご恩は一生忘れません。飲食業界にとって大変な時期ですが、僕は、大切なものを学び、温かいものをいただきました。実は、今だから言えるのですが。。。4年前、独立する時に、箱根に帰ろうとしていました。実家のある箱根の周辺で、お店を出そうと考えていたんです。それが僕の人生設計でした。長男であることを考えると、そうすることが、1番自然な選択肢であろうと思っていたからです。しかし、その決断をすると、清水の方々にさよならを言わなければならない──その寂しさも、とても感じていました。でも、自分の人生だし。。。。でも、寂しいな〜。。。。毎日、葛藤していました。そんなある日、決定的なことを言われました。子ども食堂に来ているお子さんに「ずっと子ども食堂に来たいから、ずっとやってね!」と言われました。僕に抱きつきながら。「もちろんだよ」──僕は、何の躊躇もせずに答えていました。その子に「箱根に帰るから、もう子ども食堂は出来ないよ」とは言えませんでした。そして、冷静に、その時の自分のことを考えてみたんです。毎月開催している料理教室に来て下さっている生徒さんから、「増田さん、来月は何のメニューやるの?」と必ず聞かれます。毎年おせちを買って下さる方から、「増田さん、おせちの注文ね、一生するから」──そう言われました。僕は、子どもたちに、料理教室の生徒さんに、おせちを買ってくれる方に、僕についてきてくれたスタッフに、「さよなら」なんて言えない!その時の、自分に関わってくれている方々の顔を思い浮かべたら。。。僕の腹は決まりました。
コックになった頃、師匠から言われた言葉が、鮮明に蘇りました──「人生には二通りの生き方がある。一つは好きなことを職業にする。もう一つは就いた職業を好きになる。どちらも素敵な人生だが、増田、お前は後者だ」──大学を出てから料理の世界に入った僕は、このままこの世界で生きていくのか、とても悩んでいました。腹をくくっていなかったんです。おそらく、シェフはそんな気持ちを見透かして、僕にそう言って下さったのだと思います。当時、モヤモヤした気持ちが、真っ青な青空のように晴れたのを覚えています。同じように、自分の好きな土地で生きる人生も素敵なことですが、住んだ土地を好きになる人生も素敵なことだと思ったのです。さらに、住んだ土地に住む人たちを好きになることは、もっと素敵なことです。
あっという間の4年ですが、僕にとっては宝物の4年間です。このメールを読んで下さっている全ての方に、お会い出来て本当に幸せです。僕はよく「いつも元気ですねー」と言われます。コロナ禍でも、落ち込んでいる場合ではありません。もう元気全開です!なぜなら、僕には、子ども食堂に来る子どもたちがいます。このメールを読んでくれている会員様がいます。だから、明るく生き生きとする責任があるんです。この後ろ盾があれば、何があっても乗り越えられます!
あの日から、もう4年です。僕は自信を持って言い切れます。あの時の決断は正しかった。本当に正しかった!料理人になって、清水に来て、清水でお店を出せて、本当によかったです。5年目がスタートしますが、より一層、子どもたちのために、応援してくれる方のために、前進あるのみです。チーム増田は、まだまだ至らない点がたくさんあります。厳しく、末長いご指導をいただけたら幸いです。
メール会員様のご来店を、スタッフ一同、心から、お待ちしております(^^)