あの日から一年

1周年記念のイメージ写真

こんばんは、増田です。

おかげさまで、ボンマスダ、1周年を迎えることが出来ました。今だから言えるのですが。。。実は、独立する時に、箱根に帰ろうとしていました。実家のある箱根の周辺で、お店を出そうと考えていたんです。仲のいい友達に「しんちゃん、帰って来いよー、俺たちは待ってたんだ!」と言って貰えました。長男であることを考えると、そうすることが1番自然な選択肢であろうと思っていました。しかし、その決断をすると、清水の方々にさよならを言わなければならない…その寂しさもとても感じていました。でも、自分の人生だし。。。。でも、寂しいな〜。。。。毎日、葛藤していました。そんなある日、決定的なことを言われました。子ども食堂に来ているお子さんに「ずっと子ども食堂に来たいから、ずっとやってね!」と言われました。しかも、僕に抱きつきながら。「もちろんだよ」──僕は何の躊躇もせずに答えていました。冷静に、その時の自分のことを考えてみたんです。毎月開催している料理教室に来て下さっている生徒さんから「増田さん、来月は何のメニューやるの?」と必ず聞かれます。毎年、おせちを買って下さる方から「増田さん、おせちの注文ね、一生するから」──そう言われました。僕は、子どもたちに、料理教室の生徒さんに、おせちを買ってくれる方に、僕についてきてくれたスタッフに「さよなら、なんて言えない」──僕の腹は決まりました。

コックになった頃、師匠から言われた言葉が鮮明に蘇りました──「人生には二通りの生き方がある。一つは好きなことを職業にする。もう一つは就いた職業を好きになる。増田、お前は後者だ。どちらも素敵な人生だ」──大学を出てから料理の世界に入った僕は、このままこの世界で生きていくのか、とても悩んでいました。おそらく、シェフはそんな気持ちを見透かして、僕にそう言って下さったのだと思います。当時、モヤモヤした気持ちが、真っ青な青空のように晴れたのを覚えています。自分の好きな土地で生きる人生も素敵なことですが、住んだ土地を好きになる人生も素敵なことだと思ったのです。そして、住んだ土地に住む人たちを好きになることは、もっと素敵なことです。

1年前の独立する時に、工事の段階からお店を見に来てくれる方、励ましのメールやお電話もたくさんいただきました。オープンの日には、お店に入らない程のお花をいただきました。毎日、毎日「増田さん、おめでとう〜〜」と言って入ってくるお客様。あの日からもう一年です。僕は自信を持って言い切れます。あの時の決断は正しかった。料理人になって、清水に来て、清水でお店を出せて、本当によかったです。感謝の気持ちを、このメール内ではとても伝えきれません。本当に皆様方のおかげ様です。あっという間の一年ですが、僕にとっては宝物の一年間です。このメールを読んで下さっている全ての方に、お会い出来て本当に幸せです。二年目がスタートしますが、より一層、子どもたちのために、応援してくれる方のために、前進あるのみです。チーム増田は、まだまだ至らない点がたくさんあります。厳しく、末長いご指導をいただけたら、幸いです。

最後にもう一度言わせてください。

「清水、さいこーーーーーー!」

ご来店お待ちしております(^^)